借地権付きの物件でアパートローンを利用した不動産投資は有効か?

不動産投資を考えている時に物件を探していると、借地権付きの物件にたどり着くことも少なくありません。コストが安いので、利回りが高く、投資対象としては収益が見込めるからです。では、本当にアパート投資としてメリットは高いのでしょうか。

借地権に対する基礎知識とアパート投資におけるメリットデメリットを列挙して比較してみましょう。

→借地権上の土地にアパートを建てる際のポイント

そもそも借地権とはどんな権利?

まずは借地権とはどのような権利なのかという事を把握しておきましょう。文字通り土地を借りることが出来る権利のことです。土地の所有権を得ずに第3者の土地に自分の建物を建てられる権利を借地権と言います。借地権付き物件とは

一般的に土地付きの建物が売りに出されていたとすると、土地と建物両方が売買の対象になります。借地権付き物件はここが異なり、土地はあくまでも別に所有者がいて借地権として建物を購入する物件の事を借地権付き物件と言います。

借地権付き物件の場合、建物の所有権は購入者のものとなりますが、土地は所有権ではなく借地権なので借り土地の状態で建物を購入することになります。

借り土地の状態ではありますが、利用するにあたっては建物の購入が出来ますし相続財産としての対象にもなります。

借地権の種類や種別

一概に借地権といっても現在は旧法と新法が入り混じっていたり、新法でも種類が複数あったりでかなり複雑なところがあります。各々の特徴や種別を並べてみます。旧借地権はどちらかといえば、土地の所有者よりの権利だったといわれています。

大正時代からずっと使用されていた権利ですが平成になってようやく改定し借主側の利益を回復し公平性を高めたといわれています。しかしながら、通常、新法が改正されたら旧法も新法に準ずるのですが、借地権に関しては、旧法と新法が混在するようになっています。

また、新法時に制定された借地権には、一般定期借地権、 建物譲渡特約付借地権、事業用の建物所有を目的とする定期借地権と3種類があります。一般的に旧法適用時の借地権付き物件の方が不動産投資にはメリットが多いと言われていますので、じっくり種類や種別を確認する必要があります。

借地権付き物件のメリット

借地付物件のメリットをいくつか挙げてみましょう。

価格が安い投資不動産を購入する際に、土地の価格というのは非常に大きな支出を伴います。しかしながら、借地権付き物件の場合、土地は所有権ではなく借地権になるので所有権と比べると割安なケースが多いですし、そうじゃないと売れません。

半額で流通されている物件も少なくはなく、購入金額が安いというのは購入者にとって非常に魅力的な物件です。利回りが高い投資不動産の利回りを計算する際の計算方法として、年間の家賃収入を物件の取得価格で割って算出します。

借地権付き物件は土地の価格が安い分購入価格が安いです。従って投資利回りが一般の物件より高い利回りのものが多いと言えます。税金が安い土地はあくまでも所有者が別にいますので土地に関する固定資産税や不動産取得税等は一般物件に比べて安いです。

その分投資利回りには好影響を及ぼします。

以上のようなメリットを並べてみると、土地の価格が安い分資金的なメリットを享受出来るケースが多いようです。価格的な面でのメリットは一般物件よりも有利なケースが多いと言えます。

借地権付き物件のデメリット

あわせて借地権付き物件のデメリットも考えてみましょう。デメリットに関しては、どのようなものがあるのでしょうか。融資が付きにくい投資用不動産を購入するにあたり、金融機関の融資を受けて、購入するケースが多いと思われます。

その際に、土地が所有権ではなく借地権であった場合は融資が付きにくく承認が下りにくい面があります。

土地の担保評価は建物の担保評価に比べ担保価値を高く設定します。建物は年数が経過すれば担保価値がどんどん下がっていくのに比べ土地に関しては下がりにくい傾向にあります。また、あくまでも借地権なので、土地自体の所有者ではありません。

その点も融資が付きにくい原因の一つと言えます。物件を売却する際に土地所有者の同意が必要借地権が地上権として設定されている場合は問題ないのですが、ほとんどが賃借権として設定されています。そうなってしまうと売却の際に、土地所有者の同意が必要になってきます。

せっかく、投資的にメリットがあって売却しようと思っても土地所有者の同意というもう一つのハードルが設定されているという事です。これは、不動産投資では不利に働くケースが多いと言えます。

スムーズに売却に応じてくれたらいいのですが、そうでなかったらみすみすいい話を逃してしまう可能性もあるという事です。

→借地権付き建物のメリットとデメリット

借地権付き物件はアパートローンを利用しての投資に的確か不適格か

以上の点を踏まえて考えてみると、借地権付き物件の投資というのは非常に慎重に行った方がいいという事と、初めて不動産投資を行おうとする人には不向きなのではないかという結論になってしまいます。借地権にも様々な種類があり、新法と旧法が入り組んでいる中できちんと理解して投資が行えるかという点で初心者では厳しいのではないかという事も要因の一つですね。

まずは、借地権設定の内容がどのような契約になっているかというのは購入前に確認しておく事が非常に重要な側面となります。金額的なメリットはかなりあるようにも思いますので、ある程度の経験者が投資物件として購入するには大きなメリットがあるようにも思います。

また、初心者でも、借地権付き物件の事をしっかり理解しているパートナーがいれば心強いとも思います。それと金額的にも余裕がないと、融資が付きにくい状況では難しいとも言えます。アパートローンを利用してもフルローンでの投資は厳しい可能性が高いでしょう。

例えば1棟目は一般的な物件を購入し、ある程度余裕が出来たら、1棟目の物件を担保に借地権付き物件に手を出してみるのも面白いかもしれません。あとは地主との関係性をしっかりと築いておく事も大事です。思わぬ地代の増額などを要求される場合も考えられます。

心配事はたくさんあるようにも思いますが、リスクを伴わないと大きなリターンを得にくいというのも不動産投資の常といえるでしょう。先ほど述べたデメリットや借地権の仕組みをしっかり理解してチェックしていく事で自分にとって狙っている借地権付き物件が投資対象か否かの判断が付きやすいと思います。